水彩画の紙について。
はじめは、安いという理由でワトソン紙を使っていました。
ワトソン紙は、水彩絵の具の色が、とてもきれいに発色します。
でも原料にパルプが入っているので、絵の具の定着が弱くて
重ね塗りをすると、見事に崩れるのです。
下画像の右下
クリムソンクローバーとヘアリーベッチの絵の中の
ヘアリーベッチの葉のように・・・。
重ね塗りすると崩れます。
だから、ワトソン紙で、
ぼかしなどを活かした水彩画を描くときは
一発勝負だと感じました。
ワトソン紙で描いたもの。
下の絵は、どちらも一発勝負。重ね塗りなしです。
ただ
ワトソン紙を使われているプロの方もいるのでしょう。
「くまの学校」を描いている、あだちなみさんは
ワトソン紙のナチュラルを使っているとか。ネット検索していたら出てきました。
一方
コットン１００％の水彩紙があって
水彩画描く人たちが主に愛用しているのは、こちらのようで。
中でも
紙質、値段共に愛用者が多いのが、
ウォーターフォードという水彩紙。
あと
水彩紙の最高峰？
アルシュ水彩紙です↓
緑が中目、ピンクが細目。
アルシュ紙は、水彩紙以外にもドローイング紙や油彩用があるんですね。
ゴッホやマネなど名の知れた画家たちも、アルシュ紙を使用していたそうです。
描く道具には妥協しなかったということです。
水彩画の練習として
あてもなく絵筆をのせてみる・・・
これはウォーターフォード中目。
ワトソン紙とちがって
重ね塗りができます。
私も、ゴッホたちと同じように
使用ツール（文明の利器）にこだわる方でして・・・
ためしに
ポストカード大のアルシュ紙（細目しか売ってなかった）を購入して
その質感を感じてみました。
これがアルシュ紙細目で描いた「コールラビ」↓
ひよっこレベルだとすぐにわかる（？）
題名つけるなら「お庭のパーティー」
水を含んだ絵の具をのせると
ふわーっとやさしく広がっていくんですね。
紙にも命があるんだなぁと感じることができます。
数年前にも、アルシュ他、高級水彩紙を買って、水彩画にトライしたことがあるのですが。
その時は、私の描き方に変なこだわりがあったせいで
高級水彩紙が、あまり良いとは思いませんでした。
それで、水彩画を描いて展覧会に出展もしている、私と同じ女子美短大出身の方に譲ってしまったのですが。
・・・今回、再度購入ということで。
今度は誰にも譲りません！
その値段の尊さと、紙の価値がわかったから。
ワトソン紙からはじまって
「ホルベイン 水彩紙コレクション スケッチブック」
という、バラエティ水彩紙スケッチブックみたいなやつも購入して
色々な水彩紙に触れてみて、
あれやこれや悩み揺れまくって・・・
はじめは、ウォーターフォードなど高級紙の良さが、よくわからなかったのですが。
やっぱり描き心地は
ウォーターフォード、アルシュが心地よい
という感覚を感じられるようになりました。
ただ私は小さなサイズの絵を、最近は好んで描くので
中目だと、スキャンしてＰＣに取り込んだときに、紙の凹凸が目立ってしまうことが判明。
それで思い出しました。
数年前、まだアナログで絵を描いていた時
スキャン時に紙の凹凸が目立たないように、
紙にジェッソで下塗りしていたのです。
違う方向性で努力していたんですが・・・
今回わかりました。
細めの水彩紙にすればよかったんだと。
ウォーターフォードの細目（左）、中目（右）
コットン１００％の細目水彩紙は、
ジェッソを薄く塗った時の質感に似ているような・・・。
凹凸なくて、見た目ツルツル気味なのですが
絵の具の染み込みや、ぼかしが心地よいです。
ちなみに
私が美術予備校の日本画コースで使っていた紙は
どうやらM画用紙という紙らしく（すっかり忘れているので、定かではありません。）
高級水彩紙はお値段が高いので、
練習用にM画用紙も購入してみました。
利用したのは、世界堂オンラインショップ。
試してみましたが・・・
ウォーターフォードやアルシュの使い心地を知ってしまったあとでは
もう使えない・・・。
塗ったかんじは、クレスターに似ているような。
凹凸がはっきり出ます。
・・・予備校で、これ使ってたのかなぁ・・・？
こちらがM用紙↓
曇りの日に撮ったので、写真がなんだか暗っぽいです。
ここ最近は、水彩で絵を描いていませんが・・・
自分なりに、ちまちま研究してきてはいるので・・・
今度は、筆やパレットのことなどアウトプットしたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿